奥井亜紀「Wind Climbing」(1995/3/25)

1、Speed of Love
2、泣くもんか
3、Win Win Wind
4、夏予報
5、風になりたい
6、あしかになってしまいたい
7、フィーヨルディー(北の港に住む精霊)
8、Wind Climbing~風にあそばれて~(Album Version)
9、愛はかける
10、三日月夜
11、夕映えにゴスペル









奥井亜紀の2ndアルバムで「風」がテーマ。

アニメ「魔法陣グルグル」のエンディングテーマに起用され、注目を集めた頃のアルバムです。
(この後のシングル「晴れてハレルヤ」では週間18位となるスマッシュヒットを記録。)

奥井亜紀さんについては、昔は「グルグル」や「クレしん」や「ガンダム」、最近では「ポケモン」の曲を担当していたので、そういったアニメ関係で知っているという人もいると思いますが、ぜひオリジナルアルバムも手に取っていただきたいと思います。

力強い歌詞に、心地のいいメロディ、圧倒的な歌声と、奥井亜紀の持つ3つの魅力が惜しみなく発揮された楽曲群はどれも素晴らしく、捨て曲無しのアルバムに仕上がっています。

構成的にはアップテンポ曲がバラード曲に織り込まれるように配置されており、通しての聴き心地もいいです。

今作には最初の「Speed of Love」から圧倒されました。
スピード感あるメロディに亜紀さんの透き通るような歌声が組み合わさった爽快な1曲。

「風」に例えると突風、それも快晴の海辺で感じるような爽やかな風です。
(ちょうどアルバムのジャケ写のような風景がぴったり)
このアルバムの初めを飾るにふさわしい曲です。

2曲目以降に続く曲も、どれもが耳当たりのいい楽曲。
「Win Win Wind」は素直な歌詞と弾むメロディが楽しいし、そのあとに続く「夏予報」「風になりたい」は初夏の優しいそよ風のようなバラード曲でこれまたなかなかいい。

そしてタイトル曲の「Wind Climbing」がとにかく名曲。
特に技巧が凝らされた歌詞とかではないですが、心の奥に届くまっすぐな歌詞。
”誕生日が怖い”といった心のどこかで感じるようなことを取り上げる視点も好きですね。

色々悩むけれど、結局は「這いあがるくらいでちょうどいい」と開き直りのような、でも諦めとかじゃない、どこまでもポジティブに、それをハイトーンボイスで歌いあげる、そういった部分に引き込まれます。

アルバムの後半にあるバラードもなかなかの良曲揃い。
「愛はかける」「三日月夜」「夕映えにゴスペル」どれもいいですね。

特に「愛はかける」が沁みる曲で、この曲は他の曲よりもたくさん繰り返して聴いてます。聴くほどにじんわりと広がっていくような暖かなバラードです。

突き抜けるような「風」で始まったのなら、終わりはしっとりとした優しい「風」。
まさに「夕映えにゴスペル」はそれにぴったり。
今まで吹いていた風が止んでいくような終わりの1曲。

というわけで、シングルとしてリリースされた曲はもちろん、アルバム曲もポップでわかりやすい曲が多くて耳馴染みがいいし、ひとつのテーマの下に作られているので統一感もあってよかったです。

「Wind Climbing~風に遊ばれて~」とかは知ってて、他もちょっと気になってる、といった方にはとってもオススメしたい1枚です。