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カズン「ふたりのSomeday」(1997年1月1日)

1.ふたりのSomeday(アルバムver.)
2.愛は1/3
3.サイレント・ナイト
4.きっと逢える
5.夢追いかけて
6.Happy Wedding
7.I have a baby
8.君が好き
9.午前0時の東京タワー
10.遠い夏休み
11.おばあちゃんの誕生日
12.ここから・・・


古賀いずみと漆戸啓によるポップスデュオ、カズンの3rdアルバム。

大ヒット曲「冬のファンタジー」を収録し、TOP10ヒットにもなった2ndアルバム「ラブ&スマイル」に比べセールス的にはイマイチでしたが、内容的には一切ひけを取らない名盤となっています。

個人的にはむしろこちらのほうが好きですね。前作のわずか7カ月半後にリリースされた今作ですが、2ndよりも完成度の高い楽曲が並んでいる印象を受けます。

実のいとこ同士でもある2人による息の合ったハーモニーと、ポップで暖かな作風が魅力的なカズンですが今作でもその魅力はいかんなく発揮されており、どの曲も家族や友人・恋人への愛情がテーマであり、聴く人の心をほっこりとさせるような作品に仕上がっています。

前半はアルバムタイトルにもなっている「ふたりのSomeday」や、失恋を前向きに歌った「きっと逢える」、幸福感に包まれたメロディが印象的な「Happy Wedding」など良質のポップソングが目白押し。一転して後半では、「君が好き」や「Tokyo Tower-午前0時の東京タワー」などのゆったりとした曲が並びます。この前後半のバランスもちょうどよく聴き終わった後の余韻がとても心地いいです。


ちなみに個人的なベストは「夢追いかけて」「おばあちゃんの誕生日」「Silent Night-サイレント ナイト」の3曲。

「夢追いかけて」はこのアルバムの中でも特に王道な1曲。なんとなく「冬のファンタジー」に近い感じ。前向きで勇気づけられるような歌詞がとても良いです。

そして「おばあちゃんの誕生日」はカズン結成のきっかけにもなった曲で、最愛の祖母との別れに捧げる
名バラード。遠くへ旅立つ笑顔で送り出すような湿っぽくない前向きな歌詞が印象的。効果的に用いられたストリングスの響きが曲の美しさをより一層引き立てています。

そして「Silent Night-サイレント ナイト」が特段素晴らしい!恋人たちのクリスマスの再会を描いた歌詞に、カズンらしい暖かなメロディ、聖夜を思わせる壮大でドラマチックなアレンジがとてもいいです。これからの季節にぴったりの曲なのでクリスマスソングとしてもオススメの1曲。

カズンが冬需要でテレビに出る機会があるなら「冬のファンタジー」ではなく、ぜひこちらを歌唱していただきたいくらいですね。


というわけで、今作は愛情という普遍的なテーマを耳馴染みの良いポップスで仕上げた聴く人を選ばない非常に手堅い1枚と言えるでしょう。カズンの作品が持つ”普遍性”はどんな時代でも通用する強い武器です。万人にオススメ出来る作品なのでぜひ一度聴いてみてください。