8月15日から3日間に渡り開催された国内最大級の同人即売会、コミックマーケット86(以下、コミケ)も本日を以て終了となりました。

今回のコミケの大きな目玉と言えば、やはり大御所演歌歌手である小林幸子さんの一般参加だったのではないでしょうか。




そもそも小林幸子さんが何故コミケに参加したのかということですが、小林幸子さんは2013年からニコニコ動画に「歌ってみた」というジャンル(ニコニコ動画で流行っている楽曲やボーカロイド楽曲を歌って動画投稿する)で動画投稿を始めており、年末のニコニコカウントダウンやニコニコ超パーティーⅢにも出演して歌を披露するなど、ニコニコ動画を通じてネットサブカルチャーと距離を縮めていました。そうした過程でコミケにも興味が沸いたとのことで、本人による直筆メッセージが公式HPに掲載されています。

コミックマーケット86に参加させていただきます。(小林幸子 公式HP)



小林幸子さんが初投稿した「ぼくとわたしのニコニコ動画」原曲はヒャダインこと前山田健一作の人気曲。


元々小林幸子さんは紅白歌合戦での豪華衣装や、ポケモンやクレヨンしんちゃん等のアニメ主題歌を担当していたことで若い層にも広く認知されていたため、最近の幸子さんとニコ動との蜜月はネットユーザーからも驚きと称賛の声を以て受け入れられていましたが、まさかコミケ参加までしてしまうとは…これは予想外でしたね。

今回のコミケ、私も小林幸子さんのミニアルバム欲しさに意を決して会場に向かいましたが、考えることは皆同じですね。小林幸子さんを一目見ようと普段は幸子さんのファンではない大勢の客も押し寄せて東展示場の出展ブース付近は大混雑。さらに今回の幸子さんはニコ動で人気の作曲家、ビートまりお氏との合同出展という形であったため、2つの人気サークルが合わさり空前絶後の大行列を形成し、その列はなんとビッグサイト東展示場を半周する勢いにまで成長。最大で1000人近くが列を成したのではないかと思えるほどでした。

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最後尾は大きく展示場から飛び出したブースから遥か数百メートルも離れた位置でした。


どんなに待てどもブースが見えない大行列。大勢の購入希望者を残し、12時40分頃に小林幸子さんのCDは完売しました。2時間40分で1500枚程を売り切ったということで、さすがとしか言えませんね。それほどまでに注目度が高かったということです。

それにしても1500という数字はなかなかに凄いのではないでしょうか。今回は1000円という割安なCDで話題性や物珍しさがあったとはいえ、「小林幸子のCDをお金を出して買いたい」人が買えなかった人も含め2000くらいはいたということです。

参考までに小林幸子さんの最新シングル「越後に眠る」はオリコン104位で初動枚数は500枚程度で、近年最も売れたシングルでも2012年の「茨の木」で1900枚程度。本来のファン層が購入するであろう本業の演歌を上回る結果を僅か3時間に満たない間に出してしまったというわけです。もちろん、演歌は初動売上げはあまり関係なく、巡業やコンサートで実売を積み重ねていくものなので一概にボカロカバー>演歌とは言い切れないですが、演歌の大御所がボーカロイドカバーで一定の成果を上げたということが今回非常に興味深かったです。

今後、小林幸子さんがこの成功を糧にして本格的にボカロカバーやアニソンなどをリリースするのかはわかりませんが、また柔軟な発想で多くのユーザーを驚かせてほしいと思いました。


小林幸子さんのカバーと言えば、2011年の「エンカのチカラ」という演歌歌手がJ-POPをカバーするという企画盤に収録された「破れた恋の繕し方教えます」(原曲:松任谷由実-「NO SIDE」収録)がとても素晴らしくて私大好きなんですけど、そういう方向にもチャレンジというか、やってみてほしいですよね。ボカロカバーもいいけど、80年代90年代のJ-POPカバーアルバムなんかもどうかなと。あとは石川さゆりさんや坂本冬美さんのように演歌×ポップスに取り組んでみるとか、ぜひニュー演歌推進組に加わってほしいと思う所存です。



「さちさちにしてあげる♪」クロスフェード


最後に、今回頒布されたミニアルバム「さっちさちにしてあげる♪」のクロスフェードを貼っておきます。


どういう形でもいいので再び購入する機会があることを願うばかりです。