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黒夢の18年ぶりとなる男子限定ライブ<BOYS ONLY>の東京公演が11月19日、Zepp DiverCityで行われました。

<BOYS ONLY>公演は11月15日に名古屋で行われたものと今回の2回限りの企画。

再結成して以来、いつか黒夢を見たいと思っていたので、この機会に足を運んでみました。



開場時間である17:30頃に会場に着くと、Zepp DiverCityの前には黒い服に身を包んだ男性の人だかりができていました。BOYS ONLYなので当たり前なのですが、客がすべて男性っていうのは滅多にないですから、新鮮な光景というか、今日のライブはいったいどれだけ荒れるのか、一抹の不安を覚えつつそそくさと入場。

会場内に入ると、思ったよりも余裕のありそうな雰囲気。男性限定ということで、いつもよりは人口密度が高くなかったようですね。それでも、会場内は男、男、男…周りを見渡してもなかなか威圧感のある光景です。

集まったファンもこれから起きるであろう熱狂を今か今かと待ちわびている様子で、開演時間である18:30を過ぎてもライブが始まらないと最前のスペース付近からは「早く出てこい!」と言った怒声が飛ぶ始末。

結局ライブが始まったのは本来の開演時刻から45分ほど経過した頃、会場から「清春コール」が沸き起こった直後でした。

黒夢の登場に一気に湧き上がる会場。ここまで焦らされてファンも我慢の限界だったようです。BOYS ONLYは「FAKE STAR」により激しく幕を開けました。その後も次々と繰り出されるハードロックナンバーにファンはとことんヒートアップ。

駆け抜けるように7曲を終えると、清春から挨拶程度のMCが。「今日は女性はいないから自由に、好きなように暴れて」と男だけしかいない会場を見て言い放つ。8曲目で「BAD SPEED PLAY」が始まると、清春の言葉通りに更に暴れまわる観客。続けて「BARTER」が始まればサビで一斉に腕を高く掲げ清春に負けじと叫ぶようにカウント。清春の絶唱は筆舌に尽くしがたいものがありますが、ファンの迫力も負けず劣らずですね。力の限り飛び回り、腕を振り乱し、二人のパフォーマンスに応える姿はこれまた凄まじい。

その後も曲が進むにつれてどんどんと勢いを増す黒夢。特に本編終盤の「ROCK'N' ROLL」「後遺症」「SICK」の3曲が続いたときはヤバいってもんじゃなかったですね。清春のまったく落ちない、というか曲をやるたびに増していくような声量、それはここまで20曲近く歌ってきた人間の声じゃないと思わざるを得ない、地の底まで響く様な唸りに近いような歌唱は圧巻。

何を言ってるかわからないとか、そういう次元ではない勢い。はちきれんばかりの叫びは言葉の意味を超えた音楽の本能的な部分を感じさせます。BOYS ONLYに甘さは不要。全ての曲がよりハードであり、より凶暴に変貌していました。それは聴く者の脳みそを揺さぶるような劇薬で、その場のすべての男たちの正気を失わせていたのだろうと思います。

本編が終わり、最初のアンコールでは登場すると長めのMCに入りました。いや、長めっていうか長い。20分くらい喋ってたんじゃないかっていう長さ。こんなにしゃべる人だとは思ってなかったので意外です。時事ネタなども織り交ぜ流暢なトークをする清春は新鮮でした。「暴れろ」と煽る一方で自分と同じく年齢を重ねたファンを気遣う様子もあり、時の流れを感じますね。ちなみに清春MCの内容は9割5分下ネタでした。

驚くべきはこの後、ますます勢いを増し曲を披露していったこと。「Born to be wild」「DRIVE」「Suck me!」と3曲連続で終えると、ほどなくして2回目のアンコールに突入。ここでは「13new ache」に始まり「カマキリ」まで4曲を披露。本当に、この人たちの体力は無尽蔵なのでは?と疑ってしまいます。

それでもやはり疲れが見えてきたか、3度目のアンコールの時にMCで「普段は女の子がいるからかっこつけちゃうけど、本当は疲れてるからね」と本音をポロリ。「肩甲骨をやわらかくしないとね」と肩をほぐす場面もありました。

ただ、そんな言葉とは裏腹にとどまる所を知らない二人のステージは続きます。ここでも疲れも年齢も感じさせない圧倒的なパフォーマンスで必殺のナンバー「親愛なるDEATH MASK」を含む3曲を演奏。

そして、袖に引っ込んだと思えばすぐにステージ上へ戻り、4度目のアンコールが始まりました。ここで清春は「ムカつく時とか、やりきれない時があると思うけど、音楽を信じて、そうすれば絶対抜け道はある」とファンに言い、残る力をすべて吐き出すように「少年」を会場と共に絶唱。何言ってるかわからない、言葉なんて無意味と言いましたが、この清春のメッセージは確かにその場の全員の心に響いたと思います。「胸を張って生きろよ」と連呼する清春の姿はとても印象的でした。

そして正真正銘のラストナンバー「Like@Angel 」を歌い終えると「今日のこと絶対に忘れんなよ。他は関係ねぇ、絶対だ」と言い放ち、この夜の出来事を深くファンの心に刻み込みます。すべての曲を終え、バンドメンバーと手を取り挨拶を、そして最後には人時ともたれかかるように抱擁を交わし、この熱狂のBOYS ONLYは幕を閉じました。

黒夢は「夢がない」「夢は叶わない」という意味の造語ですが、清春がこのライブで語ったのは紛れもなく「夢」や「希望」であり、今回のライブはそういったパワーに満ち溢れたものでした。

「忘れんじゃねぇぞ」と言われるまでもなく、今日のことはその場にいた誰にとっても「忘れられない夜」になったと思います。