1/12付のオリコン週間チャートが公表されました。

シングルチャートでは仮面女子「元気種☆」が初登場首位を獲得、アルバムチャートでは2週目のE-girls「E.G.TIME」が初の首位獲得となりました。

その他、結果を見て気になるアーティストをピックアップします。



年末年始は新譜が少ないため、低レベル週になりがちですが、今年も例外ではなかったようです。

今週は3位から1万枚割れ、10位から5000枚割れ、37位から1000枚割れとなっています。37位で1000枚を下回ったのは史上初であり、下位も軒並み史上初レベルの低水準となりました。

そんな2015年1週目のチャートですが、思わぬところからからとんでもないセールスが出たのです。



◆1/12付シングルウィークリーチャートTOP10

NEW     1位、仮面女子「元気種☆」…131513枚
(1)↓     2位、Kis-My-Ft2「Thank youじゃん!」(2週目)…16775
NEW     3位、ギルド「LOVEマシーン」…9909枚
NEW       4位、Nゼロ「だからDon't Say it!」…9042枚
(2)↓     5位、BiBi from μ's「冬がくれた予感」(2週目)…8738枚
(9)↑     6位、SKE48「12月のカンガルー」(4週目)…6834枚
STAY→     7位、ももいろクローバーZ「一粒の笑顔で…/Chai Maxx Zero」(2週目)…6780枚
(10)↑    8位、三代目J Soul Brothers from EXILE TRIBE「O.R.I.O.N.」(4週目)…5914枚
(4)↓      9位、渡辺美優紀「やさしくするよりキスをして」(2週目)…5549枚
(3)↓    10位、INFINITE「Dilemma」(2週目)…4237枚




今週の首位獲得は仮面女子「元気種☆」で、その初動はなんと13.2万枚!

そもそも、仮面女子とは?と思う方も多いと思いますが、彼女たちはメジャーデビューをしていないインディーズのアイドルグループであるアリス十番、スチームガールズ、アーマーガールズの3組が合わさった巨大アイドルユニットで、その知名度は恐らく一般的にほぼ無いと言っても過言ではないでしょう。

では、そんな彼女たちがどうして10万枚を超える売上を記録できたのか。それは徹底した「予約積み上げ式商法」が理由です。

仮面女子は秋葉原に自身の常設劇場を持っており、そこで毎日のようにライブを行っているんですが、そのライブの度に今回のCDの予約を募って、発売までに売り上げ枚数を積み上げており、ご覧の通りの好セールスを叩きだしたというわけです。

今作は2014年10月14日から予約が開始されています。つまり今回の初動は10/14日から約2か月以上に渡って積み上げられた予約枚数がほぼ100%になっているんです。予約枚数がこれほどの数になったのは劇場でCDを予約すると、その枚数に応じて握手やチェキなどの特典があったことが理由だと思われます。メンバーも毎日違った衣装を着てライブを行うなどしており、ライブの度に複数買いをするファンも少なくはなかったのではないでしょうかね。

また、今作は全12種のリリース形態が存在しますが、その価格は全て500円となっており、非常に複数買いがしやすい仕様となっていました。これも今回の枚数アップに大きく貢献してると言えるでしょう。1月1日という穴場週を狙って来たことから見ても、オリコン1位を取るためにやれることは何でもやったといった感じです。

「予約積み上げ式商法」を採用しているアイドルグループはこれまでもいくつかいましたが、ここまで大きな数字を記録したのは仮面女子が初でしょう。インディーズアーティストが週間1位を獲得するのはモンゴル800、ゴールデンボンバーに次いで3組目で、女性アーティストしては初とのことで、大きくメディアにも取り上げられましたね。

このやり方が正しいのか、正しくないのか賛否両論あると思いますが、新年早々「週間売り上げとはなんなのか…」と改めて考えさせられる事例だったと思います。次から次へと生み出される新たな商法にファンはどこまでついていけるのでしょうか。アイドルブームが始まりもう結構経ちますが、今年もアイドル界隈はいろいろな意味で一筋縄ではいかなそうです。



仮面女子「元気種☆」(2015/1/1)

ちなみに曲はメタルサウンドを取り入れつつの王道アイドルソング



<PICK UP>


13位、キング・クリームソーダ「祭囃子でゲラゲラポー/初恋峠でゲラゲラポー」(10週目)…3612枚

先週の26位から13ランクアップ。年始により新譜が少ないため急上昇となりました。10周目となりましたが毎週0.2~0.4万枚を安定して売上げており、ここまでのセールスは10万枚を突破しました。ちなみに、同じく「妖怪ウォッチ」主題歌で同発だったDream5+ブリー隊長には初週こそ敗れましたが、2週目以降ではすべての週で上回っています。



◎紅白効果で旧譜が多数上昇!

毎年、紅白歌合戦に出演したアーティストや歌唱された曲には大きな注目が集まり、チャートで大きく上昇する作品も少なくはありません。今年も三代目J Soul Brothers from EXILE TRIBEを筆頭に、順位を大きく伸ばしています。



<紅白歌唱曲で上昇した作品(11位~50位) >

12位、三代目J Soul Brothers from EXILE TRIBE「R.Y.U.S.E.I.」(2014/6/25)
14位、AKB48「希望的リフレイン」(2014/11/26)
16位、中島みゆき「麦の唄」(2014/10/29)
19位、キング・クリームソーダ「ゲラゲラポーのうた」(2014/4/30)
24位、SEKAI NO OWARI「Dragon Night」(2014/10/15)
25位、Sexy Zone「君にHITOMEBORE」(2014/11/19)
30位、サザンオールスターズ「東京VICTORY」(2014/9/10)
36位、絢香「にじいろ」(2014/6/18)
40位、水森かおり「島根恋旅」(2014/4/9)
47位、Dream5「Break Out/ようかい体操第一」(2014/4/23)
48位、氷川きよし「ちょいと気まぐれ渡り鳥」(2014/9/17)


また、CD売上だけではなく、配信のほうにも大きく影響が現れているようで、SEKAI NO OWARI、三代目J Soul Brothers、サザンオールスターズ、絢香などが大手配信サイトで上位入りしています。






◆1/12付アルバムウィークリーチャートTOP10

(2)↑    1位、E-girls「E.G.TIME」(2週目)…75950枚
(1)↓     2位、いきものがかり「FUN! FUN! FANFARE!」(2週目)…26596枚
(4)↑       3位、MAN WITH A MISSION「5 Years 5 Wolves 5 Souls」(2週目)…19610枚
(7)↑    4位、May.J「May.J W BEST -Original & Covers-」(2週目)…19458枚
NEW     5位、「THE IDOLM@STER CINDERELLA MASTER Cute jewlries! 002」…9665枚
(8)↑      6位、西野カナ「with LOVE」(8週目)…9173枚
(10)↑    7位、テイラー・スウィフト「1989」(10週目)…7277枚 
(5)↓     8位、JUJU「RequestⅡ」(5週目)…7183枚 
(11)↑     9位、EXILE ATSUSHI「Love Ballade」(5週目)…5748枚
(16)↑  10位、ワン・ダイレクション「フォー」(7週目)…6429枚




アルバムチャートは先週2位だったE-girls「E.G TIME」が1ランクアップで初の首位獲得。売上げは7.6万枚で、2週の合計は14.0万枚となりました。

今作は正式発売週よりも早く登場したため先週2位となっていましたが、本来の発売週である今週にセールスを伸ばして首位を掴みとりました。

同様に2015年1月1日が正式リリース日だったMAN WITH A MISSION(4位→3位)、May.J(7位→3位)も先週より順位を上げています。


アルバムでも新譜の少なさが原因で旧譜がTOP10をほぼ埋め尽くしています。初登場だったのは5位にランクインした「アイドルマスター シンデレラガールズ」の企画アルバムのみでした。



◎アルバムチャートにも紅白効果が影響

アルバムのほうにも紅白効果により上昇しているアーティストが多くいます。

特に、SEKAI NO OWARIは2012年のアルバムが急上昇で33位になっており、シングルCD、配信、アルバムと多く旧作が浮上することとなりました。



< 紅白出演アーティストの上昇作品(11位~50位) >

12位、嵐「THE DEGITALIAN」(2014/10/22)
18位、椎名林檎「日出処」(2014/11/5)
28位、「アナと雪の女王 オリジナル・サウンドトラック」(2014/3/12)
30位、中森明菜「オールタイム・ベスト -オリジナル-」(2014/8/6)
32位、三代目J Soul Brothers from EXILE TRIBE「THE BEST/BLUE IMPACT」(2014/1/1)
33位、SEKAI NO OWARI「ENTERTAINMENT」(2012/7/18)
34位、中島みゆき「問題集」(2014/11/12)
37位、関ジャニ∞「関ジャニズム」(2014/11/5)
39位、クリス・ハート「Heart Song Ⅱ」(2014/6/25)
41位、「アナと雪の女王 ザ・ソングス 日本語版」(2014/11/12)
45位、EXILE TRIBE「EXILE TRIBE REVOLUTION」(2014/8/27)
47位、中島みゆき「Singles 2000」(2002/4/17)