2月28日からの4日間はハロプロにとって、いや、日本の女性アイドルシーンにおいて、非常に大切な4日間なのではないでしょうか。

11年もの間、アイドルの世界を走り続けてきたBerryz工房が、ついにその歩みを止めてしまうのですから。



Berryz工房が活動休止を発表したのが昨年8月。

時の流れはあまりにも早く、あまりにも残酷だったというべきか、気づけばもう目の前に3月3日が迫っている…。


結局、9月の武道館公演以降、Berryz工房を見に行くことはできませんでした。

もう一度ステージ上で輝く彼女たちを見ておきたい。

そしたら最後の4日間のどこかでライブに参戦するしかないでしょう!と言うわけで、地獄のチケット争奪戦に挑みました。

しかし、武道館はまったく歯が立たず…惨敗を喫しましたが、なんとか有明初日を抑えることが出来ました!


というわけで、簡単に2/28の有明コロシアム公演を振り返りたいと思います。


写真 2015-02-28 13 56 28

















2/28の天気は快晴!絶好のライブ日和でした。

今回のBerryz工房の有明2daysと3/2のイベントは合わせて「Berryz工房祭り」と題されまして、単なるベリのライブというわけではありません。

その内容はなんと3部構成であり、ハロプロのアイドルが総出演。そのすべてのプログラムは4時間にも及びます。

開場15時、開演16時と非常に早い始まりなのにも納得ですね。


グッズを買い、15時を少し過ぎた頃に会場入り。有明コロシアムには初めて入ったのですが、上に高いのでどこからでもステージが見えそうな会場でした。サイドスタンド席だったのであまり期待してなかったぶん、思ったよりよく見えたのでラッキー。

さて、まずはハロプロの各グループが登場し歌を披露する第1部が開幕。

正直、最初はBerryz工房のおまけにハロコン的な演出があるんだな、くらいに思ってました。ですが、そこはやはりハロプロというか、もう全然おまけとかのレベルじゃなかったんですよね。

「ただの前座だと思ったら大間違いじゃ!!」と殴りかかってくるような気迫。それはトップバッターのハロプロ研修生withこぶしファクトリーの時点でひしひしと感じられました。

ハロプロ研修生は先日一般発売されたアルバムに収録されていた「Say! Hello!」を披露したのですが、もうすごく良かったです。研修生はまだデビューもしていない言わば名もなき集団なわけですよ、それがこれほどのステージを繰り広げるのかと!

そして、なんといっても曲が良い!研修生のアルバムについてはまた別でコメントしたいんですけど、やはりハロプロにはつんくさんが必要不可欠なんだと強く思わされる名盤でしたからね。生で聴いても完璧。



驚きはそれだけじゃないですよ。むしろこの後が本番だったと言うべきか。

「Say!Hello!」が終わり、数名のメンバーを残してステージからはける研修生。

残ったメンバーは先日に仰天のグループ名が発表されたばかりの新ユニットの8人。

スクリーンに映し出された「こぶしファクトリー」という字面に脱力し、名前の通りに拳を突き出して挨拶するメンバーにほっこり。

こぶしファクトリーというグループ名が大変話題になりましたが、恐らく今日がグループとしての初パフォーマンスですよね。メンバーは緊張していたのか、グループ名の説明がまともにできていませんでしたが、誕生したばかりの末っ子グループですし、むしろ微笑ましいほどです。

しかし、そんな拙い挨拶をしていた子達がパフォーマンスが始まった途端に急変。まさに"パンチの効いた"パフォーマンスを披露したんですから驚きです。

こぶしファクトリーが披露したのは彼女たちのデビュー曲「念には念」。これも非つんく曲で、これまでにも作詞などでちょいちょい関わりのあったアベショーという方による作詞・作曲のようです。編曲は安定の鈴木俊介。

この曲がまた非常に問題作。イントロのインパクトも衝撃的でしたが、何よりもコーラスの「ねんねんねんねねんねんねねんね♪」ってなんじゃそりゃと。歌詞から漂うちょいダサさ、強めのロック路線でカッコいいのになんだか気持ち悪いメロディがじわじわくる…。

結構難易度も高そうなのでメンバーもやや苦戦気味に歌っていましたが、現時点であれだけ鋭いパフォーマンスを繰り出せるなら頼もしいですよ。ちょっとまだメンバーを覚えてないので誰が誰だかわからないんですけど、なんか妙に歌が上手い子がいましたしね。

こぶしファクトリー、ダークホースの予感がします。


一方で、メンバーを一新して本格再始動したカントリー娘。改めカントリー・ガールズもこの日初めて見ました。

ハロプロのアイドルは基本的に高いレベルのパフォーマンスを要求され、ルックスだけでなく歌やダンスの実力が大きく評価されることが多いのですが、カントリー・ガールズはそんな風潮をものともせず、フレッシュさや、ある種の拙さが評判となっているのが新しいなと思います。

初々しければ初々しいほどファンは歓声をあげ、その一生懸命さにデレデレになるという、これまでにはあまり見られなかった現象ですね。照れカワイイと大いに話題だった島村嬉唄。今回も冒頭のセリフを言うと会場中が大盛り上がりで、評判に違わぬ愛されっぷりでした。


こぶしファクトリーとカントリー・ガールズという2つの新ユニットが今後のハロプロにどういう風を吹かせるのか、今から楽しみです。


その後は、Juice=Juiceが新曲「Wonderful World」を歌ったのを聴いて、ラジオで聴いたときはピンと来なかったけど、改めて聴くと多幸感に溢れてて悪くないなと思ったり、アンジュルムの「大器晩成」の盛り上がりの凄さに高まったり、℃-uteの「次の角を曲がれ」にサンキュー卓偉だったりでしたかね。

そんな感じで第一部は各グループ+ハロプロ研修生1曲ずつの披露のみで僅か30分ほどで終了。

特にMC等も無く、流れるように10分休憩に。


あまりにあっさり終わったので肩透かしを食らった思いです笑

会場からも「えぇ~?」の声が上がってました。


しかし、30分程度とはいえ、なかなかの密度だったのではないでしょうか。

続々とデビューを果たした新世代たちの眩い輝き、そして堂々たるステージングに、誰もがハロプロの明るい未来を垣間見たのではないかと思います。




そんな一部の次は第二部です。

ここからはBerryz工房のメンバーが過去に在籍した派生ユニットの歌を披露や、ハロプロの各グループがBerryz工房の楽曲をカバーが行われました。

開幕と共に「甘酸っぱい春にサクラサク」が始まり、Berryz工房と℃-uteのメンバーが登場です!

「甘酸っぱい~」が終わった後、MCを挟んで派生ユニットのコーナーがスタートし、ZYXやあぁ!といったキッズ時代のユニットから、ガーディアン4といったアニメタイアップユニットなどの曲が次々披露されました。

「白いTOKYO」や「正夢」を聴けたのは嬉しいですね。清水・矢島の2人のHigh-King「記憶の迷路」は新鮮でした。

Berryz工房メンバー参加ユニットコーナーに続いては、各ハロプログループによるBerryz工房カバーコーナーが設けられ、℃-uteにより「もっとずっと一緒に居たかった」が披露された他、Juice=Juiceやモーニング娘。'15など後輩たちが1曲ずつBerryz工房の楽曲を披露。

そして、カバーコーナーも終えた後に、ついにBuono!が登場!これには会場も大いに沸いていました。

恐らく第2部はBuono!のためのパートだと言っても過言じゃなかったでしょう。Buono!は「ホントのじぶん」をはじめ、「泣き虫少年」、「恋愛ライダー」など5曲を披露。派生ユニットでも特に人気の高かったユニットだけあって破格の待遇となっていました。

「恋愛ライダー」のあとにはMCも行い、そこで℃-uteの矢島が「Buono!から卒業するBerryz工房へ送ります」と言い、「タビダチの歌」を披露。

この発言は正直よくわかりませんでしたが…いや、Buono!にそのBerryz工房が2人いるんだけど…まぁ、きっと深い意味はない発言なんだとは思います…。

Buono!はずっと続けてきたラジオが終わったり、夏焼が一旦活動を休止するということから考えても、恐らく今後の活動は未定だと思われ、Berryz工房同様に活動停止扱いなんじゃないかと思っているのですが、実際はどうなるんでしょう。いずれにせよ、今回の公演で6曲も披露したことや、メンバーの口ぶりからするとここで活動に区切りがつけられそうですね。またいつかBuono!を見れる日が来ることを願うばかりです。

Buono!が終わり、第2部は終了。ここで30分の休憩に入ります(長い)


この休憩時間がちょうどこの日最終回を迎えたBuono!ラジオ「Trattoria Buono!」の放送時間だったため、聴いたり情報収集している人が多く見られましたね。もしや、そのための30分休憩…とか?いや、普通に出ずっぱりだった夏焼・嗣永の休憩時間だと思いますが。


さて、30分の休憩も終わり、いよいよ本日のメインイベント、Berryz工房のライブです!

1曲目は「アジアン セレブレイション」で掴みはバッチリ。次に「Happy!Stand Up」を披露して挨拶MC。最初の2曲ですでに会場は十分温まりましたが、その後も「マジ グッドチャンス サマー」、「サヨナラ ウソつきの私」といったアガる曲を披露。すると今度は初期の名曲「さぼり」で流れを変え、と思えば「素肌ピチピチ」でまた盛り上がりムードに。

一旦VTRを挟み、衣装チェンジ後は「Be 元気<成せば成るっ!>」、「コイセヨ」、「ヒーロー現る!」と畳みかけます。

MC後はミディアムテンポな楽曲が並びました。「桜→入学式」、「VERY BEAUTY」、「ありがとう、おともだち」といったファンの人気も高い良曲がずらり。この辺はやっぱりBerryz工房の活動停止が目の前に迫っているだけあって、いつもより感慨深く思ってしまいました。どれも良い曲なだけに、胸に響きます。

今回の公演、前半戦はシングル曲に寄らず、カップリング・アルバム曲などを織り交ぜた構成でしたが、ここでBerryz工房のレパートリーの厚さを感じましたね。キラーチューンに頼らずとも隙の無いセットリストを作れるという多様さ。アップテンポな楽曲じゃなくてもしっかり場を作り、飽きさせないところ。それがBerryz工房の強みであり、魅力でしょう。

ライブも中盤に差し掛かるとここらが激熱。「恋の呪縛」や「ヒロインになろうか!」などの鉄板曲を惜しみなく出していきます。個人的には「抱きしめて 抱きしめて」が「ヒロイン~」からの流れで聴けたのが熱かったですね!この曲のコテコテの湿っぽさがたまらないんですよ。大きな会場で聴けて良かった。

そして、「雄叫びボーイ WAO!」を披露し、ラストはお約束の「友情 純情 oh 青春」。

あれ?もう終わり?もう19曲やったのか?そんな感想を抱かせる第三部でしたね。楽しい時間は早く過ぎ去ってしまうものですが、あまりにも早すぎる!

終ると言われて、まだあの曲も、あの曲も全然披露してないじゃん!と思いましたよね。でも、十分最高のライブだったんですよ。さっきも書いたんですが、レパートリーが充実しているなと改めて感じます。どんだけBerryz工房は手持ちがあるんだと。

本編がこれで終了し、メンバーがはけると同時に沸き起こる「Berryzいくべ」。このコールを聴くことも、もうないのかと思うと寂しくなります。

メンバー再登場し、アンコール1曲目は「友達は友達なんだ!」

ここでこの曲来たか!私は「友達は~」がベリのシングルでも1、2を争うくらい好きな曲で、曲がかかった時は思わず声が漏れました。この状況でこれを歌うのはズルい!

最後にメンバー達が向かい合って輪になる所、菅谷が涙ぐんで声を詰まらせたところには、多くのファンがグッときたと思います。

アンコール2曲目が「そのすべての愛に」だったのも非常にズルいと思いました。ほんと、3/3を待たずして泣くところでしたよ…。いや、泣けた人も少なくなかったんじゃないんでしょうかね。最後の最後で「そのすべての愛に」はね…。


そんなわけで、文句のつけようのない最高のライブでした!Berryz工房、最高!

思いの外、第一部も楽しめたし、有明公演に来てよかった。武道館に行くことは出来ないけど、自分にとって最後のBerryz工房をしっかりと目に焼き付けることができたと思いましたね。


ただ、ただ…こんな最高のライブ見せられたら、やっぱり武道館公演も観たくなりますよね!

有明が最後だと思っていましたが、これで武道館を、Berryz工房の最後の勇姿を見届けなければ絶対に後悔するんじゃないかと強く強く感じてしまったんです。

なので、有明から帰宅してすぐにライブビューイングのチケットをとりました!

今までライブビューイングの経験がなかったので少しためらっていたのですが、そんなこと言ってる場合じゃない!


というわけで、なんだかんだ武道館公演を観ることとなったのですが、Berryz工房が最後にどんな姿を見せてくれるのか楽しみでもあり、悲しくもあるという複雑な気持ちです…。

3/3はメンバー達の一挙一動を見逃さないよう心掛けて臨みたいと思います。