カントリー・ガールズ「Good Boy Bad Girl/ピーナッツバタージェリーラブ」(2017/2/8)


カントリー・ガールズが2月8日にリリースするシングルから「ピーナッツバタージェリーラブ」のMVが公開されました。

今作はカントリー娘。再始動直後の王道可愛い路線へと見事回帰しており、PMであるももちこと嗣永桃子のラストに相応しい文句なしの”かわいさ溢れる”1曲となっています。




カントリー・ガールズ「ピーナッツバタージェリーラブ」



昨年のカントリー・ガールズは出演舞台「気絶するほど愛してる!」に寄せてか、ロカビリー路線の楽曲を展開。2014年の活動開始直後のような王道可愛い路線からはやや遠ざかっていましたが、この「ピーナッツバタージェリーラブ」は原点回帰と言って差し支えない直球の「王道可愛い」路線。

少女の初恋という甘くイノセントな恋愛模様を、アメリカでポピュラーなピーナッツバタージェリーサンド(ピーナッツバターとジャムをパンに塗ったもの)に例えた歌詞はもちろん、曲も幸福感に溢れた可愛くポップなアレンジでとにかく甘々!MVも教会のような場所で白く清楚な衣装を身にまとったメンバーが踊るシーンがメインで、可愛い仕上がりとなっていますね。

今作のポイントはやはりカントリー・ガールズを2年間に渡って率いてきたももちこと嗣永桃子のラストシングルであること。

曲の頭、「Oh,ピーナッツバタージェリー」から「恋の~」まで、そして終わりの「永遠に」の部分が嗣永のソロとなっており、歌自体に直接卒業ソングとしての演出はありませんが、これは明らかに卒業が意識された配役ではないでしょうか。曲もこの嗣永パートは可愛いだけでなく、どこか切なさも含んでいるように思えます。冒頭、裏声混じりで歌う姿や最後に「永遠」という言葉を口にする姿は美しくも儚げで、教会風というセットも相まって、嗣永がどこか遠くへ行くような、そんな気持ちにさせられました。

キッズ、Berryz工房、カントリー・ガールズと常に理想のアイドル像を体現し続けた嗣永桃子という存在はハロプロ内に留まらず、日本のアイドル界の語り草になることと思います。そう、永遠にずっと。


という、ヲタ丸出しの文章で「ピーナッツバタージェリーラブ」の話は締めさせていただきまして、この曲の作曲者の話を少しばかりしたいのですが。

今回、カントリー・ガールズにこの曲を提供したのが、なんとエリック・フクサキということで、私はとても喜んでおります。

エリック・フクサキは2011年にアップフロント主宰の謎オーディション「フォレストアワード」で賞を受賞し、当初はアルマカミニイトという男性デュオを組み活動していたものの、2013年に相方が脱退したためにソロ活動へ移行。ソロ当初はKANやスターダストレビュー、谷村有美のカバー曲を発表するなど、アップフロント関係の懐メロを歌わされるという活動をしていました。

2015年にはオリジナル曲を発表するも、大きな注目も集まらず、それ以来は表向きに活動がなく、アップフロント飼い殺し勢の仲間入りをしていましたが、ようやく仕事が来たと!これまで中島卓偉、KANと、アップフロントのミュージシャンがハロプロへの楽曲提供をきっかけに話題になることがありましたが、エリックの番がようやく来たんだと!

エリックの才能がついに日の目を見ると私は思いましたね。

そもそも、今回の「ピーナッツバタージェリーラブ」の作曲の経緯もなんかただならないですからね。エリックが公開したライナーノーツによれば、今作は「昼寝の際に見た夢に現れたピーナッツバターとイチゴジャムをパンに塗る少女」に着想を得ており、「この曲は天からの贈り物」とのこと。

この頭に小学生女子が住むというつんくに引けを取らないメルヘンチックなエピソード!

これは、もう、普通じゃないですよ!天才!


とまぁ、それはいいとしても、エリック自身の曲もいいんですよ。2015年のオリジナル曲、「行かないでセニョリータ」と「Ai Yai Yai !」はこの機会にぜひ聴いていただきたい。そして評価していただきたい。

どちらも、ペルー出身のエリックだから成せる卓越したリズム感が発揮されたラテンテイストの良曲だと思います。





「行かないでセニョリータ」


「Ai Yai Yai !」


デビューから早5年。カントリー・ガールズ同様に紆余曲折した活動を送るエリックに幸あれ!