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今年3月にリリースしたアルバム「No.0」を引っさげて行われた全国ツアー「BUCK-TICK 2018 TOUR No.0」の通常日程最終日となるNHKホール公演(2日目)に行きました。





NHKホールでBUCK-TICKを観るのは「或いはアナーキー」のツアー以来。実に4年ぶりでした。個人的にはNHKホールはライブ会場として大好きな場所なので、そこでBUCK-TICKを観れるというそれだけで至福な公演だったわけなんですけども、ライブの内容ももちろん素晴らしかったです。

舞台に組まれたスチームパンク風なセットがまさに今回の世界観なのですが、それに合わせるように映し出される金属のパイプが組み上がっていく映像とたノイジーなBGMがこれから始まる物語のオープニングです。ステージ上には白布を掛けられた4つのオブジェクトがあり、そこに映し出されては消えるメンバーたちのシルエットがメンバーの登場を待つファンの気持ちを焦らします。結局、メンバーは登場しないまま、1曲目「零式13型「愛」」の演奏が始まりました。会場には爆音が轟き、観客からは歓声があがります。そして、それに応えるように白布の下から楽器隊が出現し、続けて舞台中央にボーカルの櫻井さんが現れ、「No.0」の破壊的で愛に満ちた世界は幕を開けました。

シルキーな衣装に包まれた櫻井さんは、その妖艶な姿で「美醜LOVE」や「サロメ -femme fatale-」を激しく歌い上げて、早々に会場のファンを悩殺していきます。「光の帝国」ではリズムに合わせて軽快に踊る姿も披露。顔の前でピースを真横にして左右に揺れる50歳男性…紛うことなきアイドルでした…。

続けて、「Ophelia」、「ノスタルジア -ヰタ メカニカリス-」が披露されると、「No.0」ではないアルバムからの楽曲も登場。前作「アトム 未来派 No.9」から「PINOA ICCHIO -躍るアトム-」、「RAZZLE DAZZLE」から「羽虫のように」が披露されました。「No.0」が前作の流れを汲んでいるだけあって、「躍るアトム」は今回のセトリに混ざっていても違和感なかったですね。攻撃的なデジロックで相変わらずのかっこよさでした。

「IGNITER」を挟み、再び過去曲に。今度は激しいロックサウンドである「残骸」、そして中近東を思わせるイントロが特徴的な「楽園」と、「No.0」の世界観に合わせながらもなかなか攻めの選曲です。個人的には初めて「楽園」を生で聴けたので嬉しかったです。「Six/Nine」収録楽曲ってあんまりライブ披露されない気がするので、なんとなくラッキー。「楽園」では紫のライトをバックにゆらりと揺れる櫻井さんは妖しさ満点でした。

ここまでは基本的にセクシーさが前に出ていた櫻井さんですが、「BABEL」では魔王開眼と言わんばかりの姿を披露。今回のライブでは貴重なゴシック要素でしたね。一転、「Moon さよならを教えて」では慈愛に満ちた優しい歌声を披露し、本編ラストへ向けて場の空気を変えていきます。

本編ラストはアルバムと同じく「ゲルニカの夜」、「胎内回帰」で締めくくられました。「ゲルニカの夜」ではサンドアートによる映像が背景となっていて、これが思いの外エグいもので、やや驚かされましたが、櫻井さんの歌には力がこもっていて、グッとくるパフォーマンスだったと思います。「胎内回帰」もそうですが、この手のメッセージ性が強い歌詞の曲のときの櫻井さんは一段と締まって見えますね。それにしても「胎内回帰」はやはり名曲で、今後も都度、ライブで披露してほしいものです。

さて、本編が終了し、アンコールに入るのですが、アンコール明けの「GUSTAVE」が、とにかくもうやりたい放題。

そもそも「GUSTAVE」という曲そのものが、愛猫家・櫻井敦司の狂気を表現した楽曲であるならば、パフォーマンスもまさに狂気。もともと見せつけられるように露出されたその御御足を、明確な意思を持って見せつけるようにし、曲に合わせて猫ポーズでキャッキャキャッキャと舞う櫻井さん。間奏部分では四つん這いになって猫のポーズも披露。これに感化されたのか、メンバーもおかしくなってしまったのか、今井さんは猫じゃらしをブンブン振り回しながらステージを忙しく動き回り、何故か星野さんまで曲中にラバーバンドを指で弾いて観客席へ放り込みだす始末。一体、私たちは何を見せられているんだ…?なんか今日のBUCK-TICK、全体的に自由な感じありましたが、ここはほんとカオスなゾーンでしたね。暗黒おじさんズ、思わぬ新展開です。

「GUSTAVE」後は、「薔薇色十字団 -Rosen Kreuzer-」、「形而上 流星」が披露され、アンコールは終了。なんかアップダウンのあるセトリでした。

ダブルアンコールでは「Jonathan Jet-Coaster」、「極東より愛を込めて」と激しいBUCK-TICKを見せつけ、ラスト曲の前にMC。この日の東京の最高気温はほぼ35℃と、連日の酷暑の中のライブだったこともあり、「暑い中集まってくれて幸せです」と感謝を述べる櫻井さん。「またどこか…夢でみなさんに何かいい…(言い淀みつつ」良いことがありますように」ともごもごしたMCを披露し、観客から和やかな笑いも出つつ、本日のライブは「RAZZLE DAZZLE」のラストを飾った優しく壮大なバラード「Solaris」で締めくくられました。

今回の公演は追加された国際フォーラム公演を除けば、今回が3月末からスタートした「TOUR No.0」の終着点となる公演だけあって、いわば完成度としても最終形態。今回は構成がしっかりとまとまっていたと言いますか、頭から終わりまでの流れが秀逸だったような気がします。非常に安定感のあるステージだったと感じました。

あと、完全に個人的な話になるのですが、実は今回超超超良席を頂きまして、謎の緊張もしつつ、近くでBUCK-TICKのステージを観ることができた幸せでいっぱいのライブでした。神に感謝…。

早いのもので、2018年も折り返していますが、これから秋ツアー、そして年末の武道館も控えていますし、このままBUCK-TICKと共に駆け抜けていきましょう!